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< Madison活用事例紹介 第2弾 >

ダイキン工業 × Madison

データ・ドリブンで広告宣伝業務を改革するダイキン工業の取組み

 

株式会社PTP



宣伝会議サミット2019のセッションにて、ダイキン工業株式会社の片山義丈氏と弊社取締役CROの有吉昌康が登壇しました。


ダイキン工業のテレビおよびデジタルなどの広告宣伝業務を一手に担う片山氏は、テレビの広告宣伝業務を改革するべく、Madisonのデータを活用したチェンジマネジメント(意識改革)や人材育成に取り組んでおり、示唆に富んだ見識や苦労談は広告宣伝業務に携わるすべての方々にとって、非常に有意義なセッションとなりました。


なおMadisonとは、日本全国のテレビCMをデータベース化し、エリア別の効果測定を可能にしたクラウド型のWebサービスです。詳細なデータをリアルタイムに閲覧できるデジタル広告に対し、限定的なデータしかなかったテレビ広告に対する問題意識から開発を始め、5年の期間を経て2018年4月からサービスを開始しています。


<セッション概要>
日時:2019年11月12日(火)16時20分 ~ 17時00分
題名:『データ・ドリブンで広告宣伝業務を改革するダイキンの取組み』
講演者:ダイキン工業株式会社 総務部 広告宣伝グループ 部長 片山 義丈 氏

講演内容

第1部 広告宣伝業務の変容とダイキン工業の取組み

どんな仕事においてもデータと付き合っていかなければ仕方がない状況になっており、どう付き合っていくかが重要になっている一方で、テレビCMの広告主は、

経験・勘・しがらみ・根性といった、抽象的な材料に基づき判断している

と片山氏はいう。

Madisonにより全国のテレビCMの出稿状況がリアルタイムに見られるようになった今、テレビの広告宣伝業務において、データとどう付き合っていこうとしているのか、ダイキン工業の取組みが説明された。



1. 20年間変わらなかったテレビの広告宣伝業務


片山氏は、アナログ広告、広報、Webサイト、デジタル広告の業務を入社から順に経験し、今ではアナログからデジタルまで幅広い業務範囲を担当している。
ダイキン工業の場合は、エアコンのオンシーズンが夏と冬と明確なため、冬のキャンペーンが終わると効果測定を行い、すぐに夏の準備に取り掛かからなくてはならない、という慌ただしいプロモーションサイクルである、と説明された。

デジタル広告は、10種類以上のビジュアルやコピーの異なる広告素材を用意することからスタートし、リアルタイムでターゲットの反応を見てPDCAを回す。1週間も経つと結果が見え、反応が悪い広告は脱落し、反応の良い広告が残っていく。リアクションを分析して新しい素材を追加することもある。このように、

作って出してみてお客様に問うてみるのがデジタル広告の作法

と説明された。デジタル広告は、素材ごとにターゲットへのリーチ数やインプレッション、アクティブな反応、クリック単価といったデータをリアルタイムで把握し、即座に判断できることがテレビCMとの大きな違い、と語る。


他方、テレビCMを出稿する際には、事前に競合他社のリサーチをかける。そのためには、広告代理店に情報収集を依頼し、その返答結果に基づき、出稿をやめるか対抗するか検討する。さらに詳しいことを知ろうと広告代理店に調査依頼を出すと、1週間後に資料が届く。1週間も経ってしまうと依頼時の記憶は薄れ、

何が知りたかったんだっけ?まぁこれでいいか、となってしまう。

にもかかわらず、「2回も時間をかけてデータに基づいて判断した」という満足感があり、20年前からこのような検討をずっと繰り返していた、と率直に語った。


2. 鍵は「リアルタイム」と「熱意」 その場で判断できるから確度が上がる


現在では、競合他社がどんな番組に出稿しているのか、出稿状況がヨの字・コの字なのかなどといったデータが、Madisonによって翌日に一目でわかる。それを見ると、競合他社のスポットのバイイング担当がどう考えているのか、あるいはバイイングの担当者が代わって代理店さんに悪い指導を受けたのか、ということも推測できるようになった、と説明された。


データが見えるようになっただけじゃないか、と感じるかもしれないが、リアルタイムにしかも主導的に見られるようになったことで、大きな変化を感じているという。

その場で全部データを見ながら、そのデータを自分の意志でコントロールしてリアルにわかるので、考えるようになる。新しい仮説を立てて、次のことをやってみる。昔のように「何を知りたかったんだっけ」とならなくなった

と説明された。


このように、Madison導入前は、知りたいとき、温まっているときに情報がなく、情報が揃ってから検討しようとしても温まっておらずテンションがついてこなかった、と振り返る。

導入後は、朝出社してMadisonを開いたら、昨日競合他社が、北海道でどの番組にどのぐらい出稿したのかがわかる。想定より競合の出稿量が多かった時、すぐに手を打ててはいないが(本来ならテレビ局に追加で買いたい・・・)

リアルタイムで競合他社の動向がわかることは、仕事に向き合う熱意が変わってくる。温まっているうちに情報がわかるから、これはヤバいとかOKとか考えるようになった

といい「その場で考えたことは残るんですよ」と語った。


毎日POSデータが出て戦っている営業に対し、同時並行で広告はどのくらい下支えができているのかがわかることがとても重要

やりながら考えているので、シーズンが終わり次第統括ができ、その時点で次の仮方針・広告宣伝展開をあらあらではあるが決定できると強調した。

一番温まっているときが一番考えているのだから、そのときの意思決定が一番確からしい

以前は1年後に去年何を考えていたかな、と思いだしながら考え、何も出てこないということが起こりがちだった、という。


第2部 導入理由はデータ・ドリブンなPDCAを日々、回すため

ディスカッション形式


有吉:片山さんからは、直接メールでMadison導入のお問い合わせをいただきました。当時は、効果測定を目的としたFMCG(日用消費財)を取扱うような企業からの問合せが多かったので、エアコンが主な商材のダイキンさんからの問い合わせは意外でした。


片山:もちろん効果測定は行っており、購入意向の向上率などの調査をしています。しかし、購入機会が13年に1度のエアコンの特性として、広告の効果で購入意向が10%上がったことは、営業にあまり響く事象ではない。逆に、Madisonの導入目的は効果測定が多いと聞いて驚きました。


有吉:最近では、ダイキンさんのように、日々の業務でデータ・ドリブンなPDCAを回すためにMadisonを導入される企業が増えてきていますよ。片山さんのおっしゃる通り、Madisonは、効果測定目的だけじゃなくても活用いただけることがわかりました。



有吉:では、あらためてダイキンさんで導入に至った背景を教えてください。


片山:デジタルをやりだして改めてアナログ広告を見ると、まだやりようがたくさんあると感じていました。デジタルもアナログも1つの部署でやっている広告主からすると、デジタルは「見えすぎるくらい見えている」、アナログは「見えなさすぎる」そう考えたときに、「データが見えることによって絶対いいことがあるはずだ」と直感的に思いました。


有吉:どのような変化がありましたか?


片山:実際のデータを見てみると、自分たちのスポットの買い方を含めて新たな発見があり、今まで見えていなくてできていなかったことをやっている。
いちばん広告宣伝費をかけているメディアに対し、考えられていなかった、と改めて気付かされた。 デジタル広告では、競合の大きな家電メーカーに対して、ボリュームでは勝てない中で、知恵を使って汗をかいて、限られた広告宣伝費で考えて戦えるようになった。
テレビにおいても、「データを見られる」「自分で難しくなく扱える仕組みがある」ことにより、考えるようになった。そして、担当者の話す内容のレベルが格段に上がった。



有吉:片山さんのお話と同じような体験を他社(日産自動車)でも伺ったことがあります。毎朝データを見て、熱いうちに考えられるということで日々の会話が変化した、とおっしゃっていました。
一方で、Madisonをご紹介すると「毎日データが出ても打ち手がないし意味がないよ」とおっしゃる広告主の方が多いです。片山さんからすると、これはいかがでしょうか?


片山:デジタルをやっているヒトからすると、「何いうてんねん」と。
競合が新しいCM素材を出稿した、というメール通知が届くと、燃えますね(笑)。金があるといいな、とか、たくさん素材があっていいなとか。代わりにバイイングなど他で絶対勝ってやるとか、と。



第3部 真のデータ・ドリブンを目指すための3つのポイント

① チェンジ・マネジメント(意識改革)


これまでも考えてきたつもりだった。
しかし、振り返ると、少ない情報を整えることに時間をとられ、本当に考える時間が取れていなかった。
Madisonなどのツールを活用することで、データを整える時間を圧縮でき、考えることに時間を割けるようになった。
データに基づいてあれこれと客観的に考えるようになると間違いなく意識が変わる
今までやっていた広告代理店の資料をベースに受け身で考えるやり方、というものから、自分たちがデータを見ながら考える能動的なやり方に変わることで、何がうまくいっているのか、と考える。ライブな議論をできるようになり、意識が変わった。



② テクノロジー活用は変化のきっかけとする


変わらないといけないけれど、変わるのは非常に難しい。
変わるはずがない日常業務のなかで、変化するには「何かひとつ」きっかけが必要。
その時にテクノロジーツールはとても効果がある。データを探す、待機するなど、生産性の低いことをなくすことに役に立つ。



③ 人材育成


人材育成という観点においても、データ・ドリブンに考えることは大きなきっかけにな る。
ダイキンでは、デジタル広告をやりだしてから、データをもとに考えるようになり、組織が急速に変わった。
それでも、デジタルはデジタル、アナログはアナログ、と思っていたが、アナログでもデータを生かせることがわかり、特に若い人が育っている、と感じる。



最後に片山氏は、


『データ・ドリブンで広告宣伝業務を改革する取組み』は、着手したばかりではあるものの、今までとは違うものをやっていきたいという理念で、新しい仕組みを導入し、少しずつ変わってきている。
今までと違うことをやってみて、失敗しても構わない。
代理店も仕事のやり方を変えたり、広告主も自分のやりたいことをやってみたりしてはどうか


と、新しいチャレンジを呼びかけて締めくくった。


テレビCMにおいて、2020年4月には全国個人視聴率化が始まる。都道府県の人口と掛け合わせると、翌日にはターゲット層の何人がテレビCMを閲覧したのかまで推計できるようになる。テレビのデータがさらに充実していく中、広告宣伝業務をデータ・ドリブンに変えることによる効果はますます高まるだろう。

Madison

Madisonは、今までは不可能だった全国エリア別のテレビCM効果測定を、日本で初めて可能にしたクラウド型のWebサービスです。
日本全国のテレビCMの状況を、エリア別に集計・分析ができるので、今までは分からなかった競合ブランドのキャンペーン時の各エリアへの予算配分や、自社のエリア毎の日々の実績などがタイムリーに手に取るようにわかります。 翌日にテレビCMの実績がわかるので、デジタルマーケティングのデータ等との連携が可能になり、科学的な効果検証に基づいてデータドリブンなPDCAサイクルを実現することができ、マーケティング活動にイノベーションをもたらします。
各企業のマーケティング活動とその顧客データは精緻かつ多面的になり、あらゆるデータが手元に集まるこの時代において、企業が様々なメディアや施策を統合してマーケティング最適化を目指す上でMadisonは、全てのでータをつなぐミッシングピースであり、切り札となります。

Madisonに関する情報は こちら をご覧下さい。



PTP

2000年5月、PTPはテレビの全録時代に向けた情報サービスインフラ構築を目的として設立しました。
日本で初めてテレビを検索できる全録型ハードディスクレコーダーSPIDERを2007年に法人用「SPIDERPRO」として販売開始。企業の広報部、宣伝部だけでなく、中央官庁、地方自治体、放送局、広告代理店など幅広い業界でデファクトとなっています。
さらなるイノベーションとして、日本初の全国テレビCMデータベースを構築し、テレビCMの効果測定を全国エリア別に行うことができるようにしたクラウド型のWebサービス「Madison」は、2018年4月よりサービス開始。
PTPは、イノベーションが一過性のものではなく、定着するためにはユーザーに最高のインターフェースを提供することが重要であると考えています。そのために、SPIDERのハードウェア設計とソフトウェア開発だけでなく、検索を実現するためのクラウドサービスや、Madisonに蓄積される年間4,000,000素材を超えるCMデータベースの運用まで全て自社で行う、日本でも珍しいテクノロジー・ベンチャーです。

PTPに関する情報は こちら をご覧下さい。



本件に関するお問い合わせ先
株式会社 PTP PR・マーケティング担当: 武本、名取
Tel:03-5465-1626
E-mail:pr@ptp.co.jp


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